料理人を目指すならば、包丁は必須の装備です。
「これから料理人を目指したいけど、最初は何を買ったらいいの?」
「色々なブランドがあるけど、どれがおすすめなの?」
初めて買う包丁選びは楽しいですが、失敗はしたくないですよね。。
今回はレストランで10年以上働き続けてきた僕の独断による「最初に買うべき包丁の種類」と「おすすめブランド3選」をご紹介します。
※洋食の料理人向けの内容です。和食とは若干異なる点もあると思いますのでご理解ください!
買うべき包丁の種類=「牛刀」と「ペティナイフ」の2本
まずは包丁の種類から。
最初に買うのは「牛刀」と「ペティナイフ」の2本です。
牛刀(ぎゅうとう)とは
【特徴】刃渡りが長く、 薄い刃で切れ味が良い 【用途】肉・魚・野菜全般
肉・魚・野菜と、オールマイティに使える万能選手。
1番よく使う、メインとなる包丁です。
刃渡り21~24cmあたりが使いやすいのでまずはこちらを買いましょう。
※家庭で使うには少し大きめですが、現場ではこれくらいのサイズが必要!
ペティナイフとは
【特徴】刀身が短いので手に馴染み、小回りが効く 【用途】細かい作業、小さな食材全般
例えば、牛刀でミニトマト100を個切るとなると…とっても大変。。
小さな細かい作業はペティナイフのほうが圧倒的に早いので持っておきましょう。
刃渡りは12~13cmあたりがおすすめ。
短めのサイズは小回りが効きますし、長めのサイズなら汎用性が高くなりますね。
牛刀とペティナイフがあれば、ほとんどの食材の仕込みはカバーできます。
逆にこの2本が無いと仕事に支障が出るレベルなので早急に揃えておきましょう。
おすすめのブランド3選
私の独断で選ぶおすすめブランドを3つご紹介致します。
全てステンレス系で、錆びにくく扱いやすい素材です。
①Misono モリブデン鋼
Misono(ミソノ)はプロ向けの包丁を専門に扱うメーカーで、多くのシェフたちに愛されています。
モリブデン鋼は最もリーズナブルなシリーズ。(しかし実用性は十分!)
柔らかめの材質のため切れ味の持続性はやや弱いですが、研ぎやすく比較的メンテナンスが楽なので初心者にはピッタリの包丁です。
最初の一本には間違いなくおすすめでき、僕も10年以上現役で使用しています!
②青木刃物製作所 グランドシェフ
青木刃物製作所は、色々なシリーズがあるので自分好みのデザインを探したい人にもおすすめ!
こちらは不純物が極めて少ない「スウェーデンホルム特殊鋼」を加工したシリーズで、切れ味の持続性・耐摩耗性に優れています。
軽くて扱いやすいのでトマトのような小さな食材はスパスパ切れそう!
ただ、包丁自体の重みが少ないとカボチャのように大きく重い食材は切るのには苦労しそうです。
軽くて扱いやすい包丁を探しているかたにはピッタリです。
③藤次郎 DPコバルト合金鋼
藤次郎は金属加工品の一大産地である新潟県・燕三条のメーカーです。
この包丁の特徴は、中心に高硬度のコバルト合金・側面にステンレスを使用した3層構造であること。
これにより「鋭い切れ味の持続性とお手入れの手軽さ」を両立しています。
3層構造の中心を刃先にするため、メンテナンスは表裏を均等に研がなければいけません。
高い包丁=よく切れるのか?
よくあるネットの口コミで「切れ味の良し悪し」を判断することは間違いです。
理由は、メーカーから出荷段階の洋包丁はあまり切れない状態だから。
新品なのになぜ切れないのか?
包丁の専門店では、本刃付けという最終の仕上げ研ぎをしてくれます。
だから買ったばかりの包丁がとってもよく切れる。
しかしネット上のお店や、専門店でない場合はメーカーから出荷されたままの状態なんですね。
(一応メーカーによっては出荷段階で「本刃付け済み」となっていますが、気休め程度です)
自分で研ぐ場合は良いですが、購入する際には気をつけましょう。
ちなみに本記事で紹介した1万円前後の包丁なら、きちんと研ぎ上げればしっかり切れ味を発揮してくれます!
高い包丁になるほど材質が硬くなるため、「切れ味の持続性が長くなる」感覚に近いと考えて良いかもしれません。
初めのうちは包丁を研ぐのも勉強ですので、リーズナブルな包丁を選んで定期的に研いで使うのがおすすめですよ。
きちんと手入れをしていれば、どの包丁も10年以上は活躍してくれるはずです!
コメント