「一流レストランのシェフ達ってどんな風にパスタ茹でてるの?」
「人によってパスタの茹で方の説明が違うんだけど実際にどの方法が良いの?」
このような疑問が解消できるように、有名シェフ達の書籍や発信をまとめて比較してみました。
※これは各シェフの書籍などを基にした比較結果であり、実際の店舗で行っている方法を公開するものではありませんのでご理解ください。
参考にさせていただいたシェフ達は最後に紹介していますので、興味を持たれたらそちらもご覧ください。
パスタの茹で方を分ける3つのポイント
パスタの茹で方は以下の3つのポイントについて比べてみました。
Q1.パスタを茹でるお湯の塩分濃度
Q2.茹でる時の火加減
Q3.茹で時間
それぞれ見ていきましょう。
Q1 パスタを茹でるお湯の塩分濃度は?
①塩分濃度1% 多くのシェフが推奨する一般的な濃度
片岡護シェフ、山根大助シェフ、日高良実シェフ
お湯2Lに塩20g。
しょっぱくは感じないけれど物足りないと思わない程度の塩味。
多くのシェフが推奨し、パスタを茹でる際の一般的な塩分濃度。
ソースの水分量を調節する際に茹で汁を利用し、味付けが物足りなければ塩コショウで味を整えます。
「塩気の多い材料を使うときは塩を少なくするなど、具材、体調、季節などによって変えると良いでしょう」
片岡護シェフ
②塩分濃度1.5% パスタ自体にしっかりとした下味がつく濃度
落合務シェフ、小倉知巳シェフ、ファビオシェフ
お湯2Lに塩30g。
やや塩気が強く感じられます。
パスタ自体にしっかり目の下味がつき、味の輪郭がはっきりとする塩分濃度。
茹で汁を加えすぎるとソースが塩辛くなりやすいので、ソースの濃度は通常の水で調節します。
「なめてみて『しょっぱいな』と感じるくらいがちょうどいいのです」
落合務シェフ
落合シェフの本では「塩・胡椒で味を整える」といった表現があまり見られず、しっかりと下味をつけたパスタとソースを和えるだけという感覚でした。
③塩分濃度2.5% 独自の茹で論を展開
奥田政行シェフ
お湯2Lに塩50g(!)
常識破りの高濃度で、かなり塩辛いため喉が痛くなるほどのしょっぱさです。
パスタの表面がしまり、コシが出てプリッとした歯ごたえが生まれるのが最大の特徴。
このままだとしょっぱくなりすぎるので、一旦お湯ですすぐという奥田シェフが編み出した独自の茹で理論。
「パスタの表面がしまり、プリッとして歯ごたえが残る食感になります」
奥田政行シェフ
ベースとなるソースの塩分濃度によってすすぎ時間を変えるという、常識破りのテクニックです。
普通のパスタに飽きて、興味があれば試してみてはいかがでしょうか。
Q2 茹でる時の火加減は?
茹でる時の火加減は全てのシェフが同様で以下の通りの見解でした。
・初めはお湯が沸騰し、塩を溶かしてからパスタを入れる ・茹でている間は表面がポコポコ、軽く沸騰している状態(グラグラ沸かさない) ・時々パスタがくっつかないようかき混ぜてほぐす(菜箸などでパスタを傷つけないように)
以上のポイントを押えれば誰でも上手に茹でることができそうです。
Q3 茹で時間は?
茹で時間についてはかなりまちまちです。
これについては正解が無く、目指す仕上がりの状態・合わせるソースの種類・使うパスタの太さなどによって臨機応変に対応しているためです。
・10秒前~表示時間通り ⇒ ソースと合わせてサッと混ぜるだけ
・1~2分早い段階 ⇒ 少しソースを吸わせて一体感を出す
中には、「4分前に茹であげパスタにソースの旨味をしっかり吸わせる」というようなレシピも見受けられました。
どのようなパスタの仕上がりを目指すかによって変わってくるため、色々試してみて好みの茹で時間を見つけて貰えればいいと思います。
ソースのフライパンだけでパスタを茹でることも可能!
⬇料理研究家リュウジさんのYouTubeより。茹で時間を究極まで短くするとこんな作り方も可能⬇
7人のシェフ紹介と参考文献
奥田政行シェフ【アル・ケッチァーノ】
山形・庄内産の食材にこだわる地産地消の第一人者。
地元山形のレストランには、天才と呼ばれるシェフの料理を求め日本中の食通が集まる。Wikipedia
【Youtube】アル・ケッチァーノ奥田政行
【参考文献】パスタの新しいゆで方 ゆで論 ラクア書店
「パスタの茹で方・混ぜ方」にフォーカスし、シェフが構築した料理理論を集約した完全プロ向けの一冊。
本書は家庭用に向けた内容ではないため、家庭で参考にするならYouTube動画がおすすめ。
落合務シェフ【ラ・ベットラ・ダ・オチアイ】
言わずもがな日本一有名なイタリアンの巨匠。日本イタリア料理協会会長。Wikipedia
【参考文献】「ラ・ベットラ」落合務のパーフェクトレシピ 講談社
パスタを中心に前菜・メイン・ドルチェまでの定番メニューを網羅した、美味しく作れる基本が丁寧に解説されている一冊。
家庭でプロの味に近づけたい人や、イタリアンの基礎を学びたい料理人にもおすすめ。
片岡護シェフ【リストランテ アルポルト】
テレビや雑誌で大活躍され、気さくな人柄で多くのファンに支持される有名シェフ。Wikipedia
【参考文献】『片岡 護のイタリアンパスタレシピ120』 誠文堂新光社
イタリア全土の特徴が現れたレシピを中心に120ものパスタを収録。
本場の味を家庭で再現したい人や、シェフを目指しイタリア料理の勉強をしている人に。
日高良実シェフ【リストランテ アクアパッツァ】
イタリア料理界を牽引し続け、何百人と教え子を輩出してきた偉大なシェフ。
近年はYouTubeチャンネルも開設し、シンプルで家庭でも取り組みやすい料理を紹介している。Wikipedia
【YouTube】日高良実のACQUAPAZZAチャンネル
【参考文献】教えて日高シェフ! 最強イタリアンの教科書 世界文化社
Youtubeチャンネルで紹介されたレシピに非公開レシピを加えた、「プロの技を活かしたイタリアンが作りたい!」に答える本。
豊富な写真&動画との連動で、プロセスがとても丁寧にわかりやすく解説されている一冊。
小倉知巳シェフ【レガーロ】
2017年より6年連続ミシュラン1つ星を獲得するイタリアン「Regalo」のオーナーシェフ。
YouTubeチャンネル「小倉知巳のイタリアンプロ養成講座」は開始1年未満で登録者数11万人超という絶大な人気を誇る。
【食べログ】REGALO(参宮橋)【YouTube】小倉知巳のイタリアンプロ養成講座
【参考文献】一つ星イタリアンの ミニマル最高パスタ KADOKAWA
「パスタは本来小麦粉を味わう料理」と語る小倉シェフ。
何を効かせて、何を効かせないのか、切り方、火入れ、加えるタイミングなど、小倉流バランスをロジカルに紐解く。
山根大助シェフ【リストランテ ポンテベッキオ】
20年以上にわたって関西イタリア料理界をリードしてきたイタリアンの巨匠。
四季折々の国産素材を大切にし、日本の風土にあったイタリア料理を提案する。 プロフィール詳細
【参考文献】素材を生かす山根流イタリア料理100 柴田書店
レストランで提供される100品のレシピを通して100種類の素材の魅力を語り尽くす。
山根シェフの素材へのアプローチを学ぶことができ、日本の食材を活かしたいプロの料理人向けの本。
ファビオシェフ【動画配信】
ヨーロッパや日本の星付きレストランでシェフを務め、今はYouTubeの動画配信や出版・レシピ提供など場所にとらわれず活動中。
高いクオリティとセンスが感じられ、優しい語り口の解説が人気でチャンネル登録者急増中。
【YouTube】 ファビオ飯 /イタリア料理人の世界
【参考文献】出汁と素材の味を最大限に引き出す ファビオのとっておきパスタ ナツメ社
星付きレストランのシェフらしいハイクオリティなレシピと美しい写真が映える。
多様なブロードのとり方や生パスタのレシピ、こだわりの調理道具・調味料も紹介されており唯一無二のパスタ本と言える。
シンプルなパスタでさえワンランクアップ可能な内容でおうちパスタガチ勢にも、プロにもおすすめできる一冊。
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